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堺市PTA協議会 協議会の活動・概要

3行詩

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平成29年度 教育懇談会記録

〈と き〉 平成30年2月7日(水) 午前10時~正午
〈ところ〉 堺市役所 高層館20階 会議室
〈目 的〉  堺市PTA協議会と堺市教育委員会が未来を担う堺の子どもたちを取り巻く課題に対する取組について、ともに語り考える。
〈テーマ〉 「今後の教育施策」 「教職員の働き方改革等」
〈出席者〉  堺市教育委員会   11人
堺市PTA協議会   8人

 【今後の教育施策】

[堺市PTA協議会]

道徳科や外国語科等、私が子どものときよりも時間数が増えたと感じておりますが、

子どもの下校時間も遅くなるということでしょうか。また、道徳の授業とは、どのようなものをさすのでしょうか。

[堺市教育委員会]
これまでの道徳は、教科ではない教育の時間であり、生活経験の語りや物語の登場人物の気持ちを読み取ることを行っていました。平成30年度から小学校(平成31年度から中学校)は、特別の教科・道徳の授業が始まり、教科書を使い、子どもが問題を自分のこととして捉えてじっくり考え、そして友達と話し合いを深めて道徳性を高めていけるような授業を行います。時間数の増減はありません。
外国語科については、段階的に時間数が増えていきます。現在、各学校でシミュレーションをし、下校時間をできるだけ変えない形で話し合いが進んでいます。
[堺市PTA協議会]
教育委員会では、授業以外にも「マイスタディ」といって勉強の機会をつくっていただいていますが、出席者数が少なく残念に思います。実施回数を増やしたり、塾に通う子も活用してもらったり、告知をもっとしてはどうでしょうか。
[堺市教育委員会]
マイスタディは、学年ごとに曜日を分けて実施している学校が多いかと思います。学校からの開催案内に加えて、担任から子どもたちの学習状況を見て個別に、参加を勧めている場合もあろうかと思います。しかし強制はしにくいため、中学校でしたらクラブ活動の方を選ぶこともあります。
[堺市PTA協議会]
チャレンジテストについて自分の周りの保護者から色々話を聞くので確認したいのですが、出題範囲を告知するかどうかは学校によるのでしょうか。また、学校間の学力差による点数の修正はかなり影響が出るものなのでしょうか。
[堺市教育委員会]
大阪府教育庁が進めるチャレンジテストについては、同庁から範囲が示されます。学校では学年の初めや懇談等の機会に学年ごとの教科書における該当ページを案内しているものと思います。
子どもの学力等が学習指導要領に示される目標に対してどれだけかというのは、教員が日々の授業で見ているため、実際にチャレンジテストで点数を修正することになるのは、全体の4%ぐらいになります。
[堺市PTA協議会]
教育委員会が実施している「学びの診断」結果を見たとき、国語が伸び悩んでいると感じました。数学等でも読解力は求められると思うので、今後、国語力をどう向上していくように考えているのかお聞かせください。
[堺市教育委員会]
これまでの取組により、10年間で国語の成績も一定の効果は出てきています。
言語活動を充実させるために、堺市立のどの学校でも授業の基本形として大切にしているステップがあります。それは、まず子どもが「めあて」を持って一人で考え、次に皆で考えること。最後に分かったことやこの時間で良かったことを自分でまとめて書くという活動を取り入れるようにしています。
国語力は、算数や英語と異なってトレーニング結果が出にくいため、国語の授業内にとどまらず、保護者や地域と一緒になって育てていくことが大切だと考えています。スマートフォン等の問題も含めた生活習慣の見直しや幼児期からの言語環境(周りとどんな言葉を交わしているか。きちんとした言葉遣い、会話の内容がどれだけ社会的か)も深く影響するものと思います。
[堺市PTA協議会]
大阪府からの権限移譲により、教員数等を堺市で柔軟に調整できるようになるという認識ですが、児童・生徒数やクラス数が減る学校は教員も減るのでしょうか。学校の運営面や地域との関わりのなかで子どもを育む体制づくりにおいて、権限移譲によるメリットをどのように出していただけるのでしょうか。
[堺市教育委員会]
権限移譲前までは、人員の配置や活用に一定の大阪府の基準による縛りがありましたが、権限移譲を契機に1校あたりの教員数は増えています。目立つ話ではないですが、児童・生徒数等の減少に係る定員の問題でも教育委員会として非常勤講師を配置する等マイナスにならないように補てんしています。
堺独自の対応として、全中学校に生徒指導主事を配置しています。さらに、小学校へも保護者の相談窓口となる生徒指導主事を配置するなど、現場の要望を少しずつ反映しているところです。
[堺市PTA協議会]
医学の進歩もあり地域で暮らす障害のある子どもが減ることはないという認識のもとで、障害のある子どもと障害のない子どもが一緒の教室でともに学ぶことが重要だと考えています。そして、それをめざすのがインクルーシブ教育の基本だと思っています。国の言う「合理的な配慮」は曖昧な言葉であるため、教育委員会ではその範囲をどのように決められているのでしょうか。
また、対応には予算も必要になるため、目標達成に向けてのロードマップがあれば教えてください。
[堺市教育委員会]
教育委員会では、基礎的環境整備が整っていれば、その上に積み重なる合理的配慮は少なくて済むと考え、まずはその整備の充実をめざしています。そして、教員の質を向上させ対応能力を高めることは、一番の基礎的環境整備だと考えています。
例えば、支援学校では一人ひとりの状況に合った「刻み食」の提供をしていますが、その他の学校ではそこまで進めていません。しかし、教員が給食介助できるようなシステムの構築に努めているところです。  
医療的ケアは、命に直結する部分ですので、安全性の担保から看護師の配置を実施しています。
[堺市PTA協議会]
いつまでに看護師を全校配置するといった目標はありますか。
[堺市教育委員会]
看護師の確保が困難という現状があり、全校ということではなく、必要なところに配置するという対応をしています。看護師が確保でき安心して子どもを受け入れることが基礎的環境整備と思っています。しかし、その場合も、すべての医療ケアが対応可能になるというわけではないため、個別判断になります。

教職員の働き方改革等

[堺市教育委員会]
保護者や子どもからも人気があり、とても優秀な中学校の教員を働き過ぎで亡くしてしまったという過去の事案があります。熱心さから生活そのものが教員の仕事のようになりがちな人がおり、教育委員会としては教員の命を守っていかなければならないと思っています。働き方改革について政府の議論では、年間720時間を一定の基準にしようと言われていますが、堺市の現状では、年間720時間の時間外勤務をする小学校の教員が約1割、中学校で約2割です。内容としては、中学校はクラブ活動の関係で土日曜日の両方出ている場合も多々あります。その他にも授業の準備や生徒指導等の対応、学校運営の多様な調整、国や教育委員会からの調査文書に対する報告があります。
時間外勤務削減の対策を講じるために、教育委員会では、学校現場の意識改革や業務改善の案を作成しました。例えば教員一人が指導する子どもの数を減らす、教員が出勤しなくていいよう学校閉庁日を設ける、定時退勤日を設ける、クラブ活動をしないノークラブデーを設けることが考えられます。また、外部の部活指導員の導入や小学校で外国語を教える専門の教員の配置に向けた予算要求、調査文書を極力削減することも考えています。
働き方の見直しにより浮いた時間を教員が子どもと向き合う時間にできるよう、また担任の教員が過労等で休むことなく健康で子どもに向き合えるよう、取組を進めていきたいと思います。その際に、保護者の観点からご意見を遠慮なくいただき、4月からの施策に反映していきたいと思っているところです。
[堺市PTA協議会]
部活動に関して言えば、休みの日に学習の時間にできるのではないかと思う一方で、練習が減る分、大会の成績が落ちないかという葛藤があり、どちらが良いか自分のなかでも判断が難しいところです。また、指導員を外部から入れる場合は、子どもを安心して見ていただけるような方の確保をお願いしたいです。
定時退勤日を設定することについてですが、教員が午後5時に学校からいなくなった場合、緊急の相談やトラブルが発生した場合、どのように対応されるか保護者としては心配なので知っておきたいです。 
その他、働き方対策に対する現場の先生の声は、どのようにして教育委員会が把握しているのですか。
[堺市教育委員会]
現場に行き教員からのヒアリングをすると、クラブが生きがいの教員からはノークラブデーに対する反対意見をもらいます。しかし、得意でないクラブを担当し、しんどさを感じながらもそれを表に出せない教員もあり、そこは、教育委員会として配慮が必要と感じています。そして、生涯スポーツのなかで考えると、結果の追求が行き過ぎるとスポーツ障害ということもあり、また、保護者から「もう少し休んではどうか」という声もあります。ノークラブデーの拡大には、バランスの調整が要ると感じています。しかし、時間外勤務の原因の多くを占める以上、働き方の見直しによる課題への対応は必要かと思っています。そして、部活動指導の外部人材による指導で一番心配なのは人材です。教育委員会で子どもを安心して任せられる方かという適正性を見極めないといけないと思っています。予算がつけば、まず試行的に確認しながらやっていきたいと思っています。
また、定時退勤後の対応ですが、現在も日曜日等の対応として、教育委員会が問合せ窓口となり電話を受けていますので、基本的には同様の対応が考えられます。子どもたちの命に関わること等の緊急時には、もちろん連絡を取らなければいけないのですが、今回挙がってきた事例は、例えば、学校の忘れ物を保護者が夜遅くに取りに来られるということへの対応で残っていたというものです。
教育委員会の現場把握として、校長や教頭から実際にヒアリングしていますが、一般教員の声となると直接議論する場が非常に少ないため、特に若手教員の声をどう反映していくかということはこれからも考えていきたいと思っています。
[堺市PTA協議会]
教員は夏休みの期間中、学校で何をされているのでしょうか。
[堺市教育委員会]
中学校の例で言いますと、長期休業中の教員がどんなふうに仕事をしているのかというと、部活動が一番多く、早朝からの練習や他校との練習試合等があります。日ごろ、授業後は下校指導等をし、それから、部活動をするともう勤務時間が終わっていますが、そこから家庭への電話連絡を始めます。授業の準備等は、その後となり作業が遅れがちになってしまいます。そこで、長期休業中は教科の準備を進めるうえで大きなチャンスとなります。例えば、プリントを何ケ月か先の分まで作ったり、テスト問題を作ったりします。この場合、同じ教科の教員が問題を持ち寄って検討したりします。他に教育委員会や研究機関が実施する研修会に参加し、教育活動にもっとプラスになるよう活動しています。 
[堺市PTA協議会]
保護者も意識改革をしていかないといけないと思います。朝早く学校に来て夜遅くまで頑張ってくれている教員は、良い教員。早く帰る教員は、何か手を抜いているイメージで、その教員が担任だと不安に感じるという話が実際あります。
部活動については、教員不在により子どもだけの練習ができないメニューが多く、やっていても余り意味がないと聞いたことがあります。それであれば、休みとしていただき、メリハリを付けて練習する方が実になるのではないかと思ったりします。
不登校の児童・生徒の家に足を運んでいる等、他から見えないところで頑張ってくれている教員もたくさんいらっしゃると思います。その教員が定時で帰ることになった場合の対応や教頭等に負担が集中している場合の仕事の分散等をどう考えていますか。
また、PTAの研修準備について事務局をしている学校の教員だけで作業をされていることを聞き、保護者でできることを考えて保護者と教員との間で、「もう少しこれをやって欲しい」「私たちこれやったらできるよ」と言えたら良いかなと思っています。
[堺市教育委員会]
各学校園PTAでいろいろな現状があるなかで、建設的な意見を出し合い、お互いの状況が分かるようになる取組がシステム的にできたらと思います。
国でも現在、教員が行っている仕事のうち、本当に教員がしないといけない仕事は何かという仕分けがなされています。そのなかで、教育委員会でできること、保護者でできること、地域でできることという観点があります。子どもと教員が向き合う時間の確保のため、保護者や教育委員会が学校園と同じ目線で協力することが大事なことだと思います。そのために、働き方改革でプランニングしたことの発信をどの程度までしっかりできるのかということになると思いますので、今おっしゃっていただいた観点は、とてもありがたいですし、それがもっと各学校園単位で広げていけたらと思います。良い取組をモデル校園として、他校園に発信できたら良いと思います。
[堺市PTA協議会]
保護者が相談できる教員が学校のなかで限られるので、その教員の負担軽減のためにも、教育委員会が窓口になって、聞いていただけるようなシステムづくりが必要だと思います。
働き方改革が今ブームなので、教員だけでなく民間の会社員もやっています。その際、上から残業しないように言われますが、業務量は減っていないというのが問題です。時間がどうこうよりも、ダブったことや無駄なことを見つけて、それらをいかに減らすかが大事ではないかと思います。仕事がこれまでの倍のスピードでできるわけでもないですし、無理のないようにすべきと思います。私たちの子どものころより子どもは減っていますが、過労死が騒がれているのは授業内容や子ども・保護者への個別対応等が増えたからです。時間外勤務が問題にされていなかっただけなのか。堺の教育にとってより良い方向に向かっていただければと思います。


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